ベネズエラ情勢が米国の視点を中心に解釈・流布されるなか、ベネズエラのデルシ・ロドリゲス大統領代行は、「政府の一部の決定には解釈が難しいものもあるかもしれない」としつつも、「敵にとっての最大の勝利は、我々の分裂にある」と指摘。戦略的忍耐と政治指導部への信頼を強調し、米国の軍事圧迫を含む外部の脅威に立ち向かうための国家的団結を呼びかけた。
ベネズエラ国営AVN通信によると、ロドリゲス代行は11日、フレディ・ニャニェス通信文化相が主宰したビデオ会議において、「我々は野蛮かつ犯罪的な攻撃に直面している」と断じ、「これはボリバル革命の歴史的首都カラカスを標的とした、決して越えてはならない一線を越えた行為だ」と激しく糾弾した。
ベネズエラの現状「核保有国との非対称な対峙状況」
ロドリゲス代行は、現在のベネズエラが「核保有国との非対称的な対峙状況」に置かれていると診断した。これは、米国がカリブ海一帯に核航空母艦を含む軍事資産を展開し、二次空爆の可能性まで示唆して軍事的圧迫を加えている現実を、含みを持たせて表現したものと解釈される。ロドリゲス代行は、「国民は内部の平和と主権を守り抜くという決意を固くしている」とし、「今は、勝利のための抵抗の瞬間である」と述べた。
続いて、ニコラス・マドゥロ大統領の指示に基づき、現政治指導部が三つの核心目標を中心に動いていることを明らかにした。提示された目標は、第一に「マドゥロ大統領の救出」、第二に「全国的な平和と安定の維持」、第三に「ボリバル革命統治体制の死守」であり、これらは現在のベネズエラ政府の政治路線を象徴する方向性である。
これに先立ち7日、ロドリゲス代行、ディオスタド・カベジョ内相、ホルヘ・ロドリゲス国会議長をはじめとする執権与党・統一社会主義党(PSUV)の主要指導部は、マドゥロ大統領とシリア・フローレス夫人の釈放を要求する公式決議行事を執り行い、同路線を採択している。
マドゥロ大統領のメッセージ「悲しまないでほしい、我々は闘士だ」
ロドリゲス代行は、マドゥロ大統領とフローレス夫人が米国に拉致・拘束され、絶え間ない脅迫と圧迫にさらされているとし、「彼らはあちら(米国)で戦闘を宣言し、我々はここで戦闘を宣言した」と語った。
大統領の近況に関し、実子であるニコラス・マドゥロ・ゲーラ国会議員は、大統領と夫人が米国内の弁護団を通じてメッセージを伝えてきたことを明かした。ゲーラ議員は弁護士の言葉を引用し、「大統領は強靭であり、『悲しまないでほしい、私は大丈夫だ。我々は闘士なのだから』と伝えてきた」と紹介。大統領は拘束下にあっても道徳的安定を保ち、政治的指導力を発揮し続けていると強調した。
ロドリゲス代行はまた、国家が高リスクな状況に備えてきたとしたうえで、「忠誠心と戦略的忍耐こそが、前進するための根本的な道具である」と述べ、「ボリバル革命は依然として主権守護の核心原則だ」と、現路線の不変性を再確認した。
「敵の最大の勝利は分裂」…指導部への信頼を要請
あわせて、内部の分裂を強く警戒し、「敵にとっての最大の勝利は、我々の分裂にある」と警告。一部の政府決定が理解しがたい側面があることを認めつつも、政治指導部への信頼を求め、「我々には抵抗しうる道徳的・歴史的優位性がある」と強調した。「ボリバル革命の理念を中心とした絶対的な団結こそが、この危機を乗り越える基盤である」と付け加えた。
昨今、米国の制裁や石油輸出問題、政治犯の釈放、外交関係の再構築などを巡り、ベネズエラの進路には国内外から多様な視線が注がれている。ベネズエラ政府はこれらを「外部の圧迫と軍事的脅威、内政干渉の試み」と規定。国家主権と体制死守という原則に基づき対応していく立場を、改めて鮮明にした。




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