グローバルタイムズ(環球時報・英語版)2025年11月25日
新華社通信によると、中国の習近平国家主席は24日、米国のドナルド・トランプ大統領と電話会談し、中国と米国は勢いを維持しつつ、平等・尊重・互恵を基礎として正しい方向へ進み続けるべきだと述べた。
習主席は、先月釜山で行われたトランプ氏との会談が成功し、多くの重要な共通認識に達したと指摘した。
両国はこの会談で、中米関係という巨大な船の航路を再調整し、安定的に前進するための新たな原動力を与え、世界に積極的なメッセージを送った、と述べた。
その後、中米関係は全般的に安定的かつ前向きな軌道を維持しており、これは両国と国際社会に歓迎されていると習主席は強調した。
これまでの出来事は、「中米協力は双方に利益をもたらし、対立は双方を傷つける」という言葉が、経験により何度も実証されてきた常識であることを改めて示している。また「中国と米国が互いの成功を助け、共に繁栄する」という構想は、手の届く現実的な展望であると述べた。
さらに両国は協力のリストを長くし、問題のリストを短くすることで、より多くの前向きな進展を生み、中米協力に新たな空間を作り、両国と世界の人々により大きな利益をもたらすべきだと語った。
トランプ氏は習主席を「偉大な指導者」と称賛し、釜山での会談を非常に楽しんだとし、中米関係についての習主席の見解に完全に同意したと述べた。両国は釜山会談で合意した全ての事項を実行に移しているとした。
またトランプ氏は、中国が第二次世界大戦勝利の大きな部分を担ったとし、米国は台湾問題が中国にとっていかに重要か理解していると強調した。
■ 戦略的ガイダンスの重要性
今回の電話会談は、釜山会談からわずか1カ月後に行われ、首脳外交が果たす極めて重要な役割を改めて示すものとなった。複数の中国側専門家は、今回の通話は前回合意の履行状況を確認し、二国間関係の安定維持に保証と方向性を与えたと指摘した。
中国人民大学の刁大明教授は、首脳外交による戦略的指導こそが、中米関係が全体として安定状態を保つ最も重要な要因であり、今後の二国関係の方向性を示し、安定を確保し、前進の道を明確にしたと述べた。
中央財経大学の劉春生教授は、今回の通話は二国関係を戦略的に管理するための指針を与えるもので、その意義は、複雑かつ敏感な二国関係に「ガードレール」を構築し、競争が制御不能に陥ることを防ぐ点にあると語った。首脳間の直接対話は、戦略的誤判断を回避し、関係を安定させる最も効果的な手段だと述べた。
■ 台湾問題を協議
新華社通信によると、会談では二国関係に加えて台湾問題も議題となった。
習主席は台湾問題に関する中国の原則的立場を説明し、「台湾の中国への返還は戦後国際秩序の不可分の一部」であると強調した。
中国と米国がかつて肩を組んで、ファシズムと軍国主義に立ち向かった歴史に触れ、現在の状況を踏まえれば、双方が第二次世界大戦の勝利を共同で守ることがより一層重要だと述べた。
環球時報は、台湾問題は1月17日と6月5日の電話会談では言及されたが、9月19日の通話および10月30日の直接会談では触れられていなかったと報じている。
今回再び台湾が取り上げられた背景には、最近の状況変化がある可能性が高いと中国の専門家は分析した。
特定の国が潮流に逆らい、中国の主権と領土保全に挑発しており、これは国際社会が受け入れられる行為ではないとした。
中国外交学院の李海東教授は、日本の高市早苗首相による最近の台湾問題に関する一連の誤った発言と行動は、中国のレッドラインを越え、境界線を踏み外したと指摘した。これは国際法の基本原則を侵害し、第二次世界大戦後に確立された国際秩序を損なうもので、アジア太平洋地域に広範な不安と懸念を引き起こしていると述べた。
李氏は、日本に残る軍国主義の「毒」が完全に除去されておらず、むしろ復活の兆しさえあると警告した。日本の政治家による誤った発言は、日本自身の政治環境を害するだけでなく、日本が再びアジア太平洋、さらには世界全体の潜在的リスク源となる可能性を高めていると指摘した。
李氏はさらに、中国と米国という第二次世界大戦の主要勝利国にとって、今回のような重要な時期に両国首脳が立場をすり合わせることは、外部からの挑発を抑止し、地域秩序が大多数の国の利益に沿った方向へ進むための鍵であると述べた。「こうした状況では、中米両国は立場をさらに一致させ、敏感な核心問題が二国関係の安定を損なわないようにする必要がある」と強調した。
■ ウクライナ危機も協議
新華社通信によると、両首脳はウクライナ危機についても議論した。習主席は、中国は平和に資するあらゆる努力を支持するとし、関係各国が隔たりを縮め、公正で持続的かつ拘束力ある平和協定を早期に実現し、危機を根本から解決することを望むと述べた。
李海東教授は、ウクライナ危機はトランプ政権が特に重視する議題の一つであると説明した。中国は紛争当事者ではないが、危機緩和に資するあらゆる外交努力を歓迎し、平和の実現に建設的役割を果たす意思があるとした。
刁大明教授は、中国は最終的に平和的手段での解決を支持するが、そのためには関係国が歩み寄り、共同で努力する必要があると述べた。また将来合意が成立する場合は、危機を根本的に解決する「公正で、持続的で、法的拘束力のある」真の平和的取り決めでなければならないと強調した。(“Xi talks with Trump over phone” ‘Return of Taiwan to China an important part of post-war international order’ Xi, Global Times November 25, 2025)




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