目覚める欧州、多国間主義に足場を固めて対米リスク回避へ グローバルタイムズ(環球時報英語版) 2026年1月30日

大西洋を挟んだ両岸の亀裂に直面し、欧州は否認、怒り、取引、そして抑うつという、不運な出来事に直面した際に人々が耐え忍ぶ古典的な心理段階を乗り越えたようだ。そして今、欧州は受容の段階に達し、多国間主義を抱擁することで前進する道を切り拓いている。この変化を、一部のメディアは「対米リスク回避」と表現している。

この傾向を示す証拠は、最近急速に積み上がっている。

パートナーシップの面では、欧州の指導者たちが相次いで中国を精力的に訪問している。EUはインドと「あらゆる取引の母」と称賛される協定を締結した。EU・メルコスール協定(EUと南米のメルコスール共同体間の自由貿易協定)は、3月から暫定的に発効する見通しだ。さらに、EUの競争担当委員は、米国の液化天然ガス(LNG)輸入に「過度に」依存することに警鐘を鳴らしている。

金融面では、抜け目のない欧州のビジネス界が、投資の地理的分散を広げるために「資金の一部を米国資産から引き揚げ、他へ移す」方法を再評価し模索している。欧州最大の資産運用会社アムンディ(Amundi SA)の最高投資責任者(CIO)であるヴァンサン・モルティエ氏は、ブルームバーグの取材に対し、「米国以外への分散を望むクライアントが増えている。この傾向は2025年4月に始まったが、今週に入って加速している」と報告している。

防衛面では、EUの外交安全保障政策上級代表が、欧州はもはやワシントンの最優先事項ではないとして、適応を迫られていると発言。NATOに対し「より欧州的に」なるよう促した。

これらの動きは、欧州が米国の不信感をますます受け入れるようになり、かつての親密な同盟がもはや欧州の実利と一致しないことを認識しつつあることを示唆している。

キア・スターマー首相が中国を訪問しているが、これは英国首相として2018年以来の訪中となる。今月初めには、アイルランドの首相(ティーショク)とフィンランドの首相も公式訪中を果たした。

さらに視野を広げれば、フランスのエマニュエル・マクロン大統領とスペインのフェリペ6世国王も昨年末に訪中しており、報道によればドイツのフリードリヒ・メルツ首相も2月に訪中する可能性がある。

かつて欧州諸国は、例えば中国封じ込めを試みるワシントンと歩調を合わせるなど、米国のイデオロギー陣営にしばしば加担していた。しかし今日、それらの国々は中国との関係を再構築しようと努力している。なぜなら、彼らは中国の信頼性と相互利益の可能性を実感する一方で、米国との関係にはほとんど安全性を感じていないからだ。

この考え方の根源は、今年のダボス会議で露呈した。マクロン大統領はその際、次のように語っている。「我々の輸出利益を損ない、最大限の譲歩を要求し、公然と欧州を弱体化させ従属させることを目的とした自由貿易協定を通じた米国との競争は、際限なく積み上がる新たな関税と相まって、根本的に容認できない。関税がパートナーに対する交渉材料として使われる場合はなお更だ」。また、ベルギーのバルト・デ・ウェーフェル首相は、「幸福な家臣であることと、惨めな奴隷であることは別問題だ」と述べた。

米欧間の緊張は積み重なっている。長年、欧州は米国の不平等な扱いに耐えてきたが、それらの譲歩がもたらしたものはほとんどなく、さらなる過酷な要求を招くだけだった。その極致が、疑いようのない同盟国の主権を無視した、グリーンランド問題を巡るワシントンの暴挙であった。

今、欧州は目覚めの苦悩の中にあるが、おそらくまだ手遅れではない。欧州は今後、多くの課題に直面するだろう。例えば、グリーンランドやより広範な戦線で米国と真っ向から対決することは非現実的だと分析する向きもある。EUは経済的・軍事的力量において遅れをとっているからだ。あまりにも長く米国の意志に屈してきたため、今背筋を伸ばそうとすれば、激しい腰痛や足元の不安定さを伴うかもしれないと指摘する声もある。それは当然のことだ。しかし、欧州が今日毅然と立ち上がらなければ、先延ばしにするほど、その努力はより困難なものになるだろう。

パートナーシップの多様化を象徴するEU・インド協定に対し、米国側が強い失望を表明しているにもかかわらず、欧州の最近の行動は多国間主義への賭けを示している。

欧州は21世紀の国際舞台でより重要な存在になりたいと考えている。それを成功させるためには、他の大国との共通点を見出し、可能な限り相違点を脇に置いて、実際に全員に利益をもたらす取引を目指すのが理にかなっている。そうして初めて、欧州は真に自らの戦略的活動範囲を広げることができるようになる。(“Awakening Europe hedges against US, anchoring in multilateralism”, By Global Times, January 30, 2026)

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