イラン、核プログラムを巡る次期交渉をコントロールしようとする米国の試みを断固拒否 元CIA分析官ラリー・C・ジョンソン 2026年2月5日

軍事・地政学ブログ『SONAR 21』

なんて日だ! イラン情勢をめぐり、交渉や「非交渉」に関する動きが目白押しの一日だった。米東部時間の午後1時に始まり午後3時頃に終わるまでのわずか2時間の間に、世界は「イランと米国の二国間交渉が中止された」というニュース(午後1時のニュース)と、その後の「交渉が再開された」(午後3時のニュース)というニュースに翻弄されることとなった。

オマーンでの会談が行われないという最初の報道では、イランの弾道ミサイルと、ハマスやヒズボラといった組織へのイランの支援を議題に含めなければ交渉には応じないという米国の要求に対し、イランが反発したことが理由として挙げられていた。イランは一瞬の躊躇もなく、「いいだろう、ならば会談はなしだ」と吠え返したのである。

米アクシオス(Axios)の報道によれば、米国当局者はイランの反応に驚き、イランへの回答をひねり出そうと慌てて対応に追われたという。それから2時間もしないうちに、米国は後退し、6日にオマーンで開催される会談では核兵器とウラン濃縮のみを扱うというイラン側の立場を受け入れた。この第1ラウンドは、イランの勝利に終わった。

これらすべての事態が進行している最中、国防総省当局者は、米空母打撃群が再び空母「エイブラハム・リンカーン」に向かって飛行していたイランのドローンを撃墜したと発表した。しかし、その機種や型式についての言及はない。3日前、イランは「エイブラハム・リンカーン」の上空飛行に成功し、そのビデオ映像をイランのプレスTV(Press TV)で公開した。ピート・ヘグセス(国防長官)とその取り巻き連中は、このことで面目を潰され、武力による報復を決定したのだと、私は考えている。

さらにイランは、これだけでは飽き足らず、多数の小型ボートを派遣し、メディアが「ホルムズ海峡を航行中の米タンカー」と報じた船舶に対して威嚇行動を行った。これは、もし米国がイラン攻撃の脅しを実行に移すのであれば、ペルシャ湾における米国の軍事的・経済的存在に対して行動を起こす準備ができているということを、米国に思い知らせようとしたのだろう。

ダニー・デイビス(元米軍中佐)、ダグ・マクレガー(元米軍大佐)、そして私は、ここ数日、現役の米軍将校たちが「イランによるいかなる攻撃も、地域の米軍によって容易に撃退されるだろう」と主張するのを耳にしている。我々は、それらの将校たちが、もし米国がイラン国内の目標に攻撃を仕掛けた場合、ドローンとミサイル・スウォーム(群れ)を組み合わせた攻撃で米国の防御を圧倒するイラン海軍と空軍の全能力を理解していないと考えている。ソロモン王は『箴言(しんげん)』の中で、こうした態度を的確に描写している。…「高慢は破滅に先立ち、不遜な心は倒れに先立つ(驕れる者は久しからず)」。

もし米国がイランを攻撃するつもりなら、今後2週間以内に開始したいと考えるだろう。何故なら、ロシアと中国の軍艦が、毎年恒例のイラン・ロシア・中国の合同海上軍事演習に参加するためにこの海域に向かっているからだ。イラン、ロシア、中国は、2026年2月後半にインド洋北部(オマーン湾やアラビア海近海を含む)で、「海上安全保障ベルト2026」(同シリーズの第8回目)として知られる合同海上軍事演習を実施する予定だからだ。イラン海軍司令官のシャハラム・イラニ少将は2026年1月31日、この演習にはイラン正規軍海軍(Nedaja)とイスラム革命防衛隊(IRGC)海軍、そして中国とロシアの海軍部隊が参加すると発表した。(”Iran Adamantly Rejects US Attempt to Control Upcoming Negotiations Over Iran’s Nuclear Program”, by Larry C. Johnson, a former analyst of CIA, SONAR 21, 5 February 2026)

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