民謡「アリラン」

わが国の無形文化遺産の中には民謡「アリラン」もある。

朝鮮民謡の象徴とも言える民謡「アリラン」は14世紀末から人々の間で歌われ始め、長い間広範に口承されてきた。

「アリラン」発生の由来と語源に対する多くの伝説の中で代表的なものが「ソンブとリラン」の物語である。昔、ある村の地主に雇われていたリランという若者とソンブという娘が、ある凶年に当地方で起きた人民暴動に加わり、官軍に追われて深い山奥に逃れた。この山村でリランとソンブは愛し合う仲となり、一家を構えた。数年後、リランは搾取者に抗して戦うことを決心し、愛する妻ソンブを後に残して戦いの途についた。ソンブは夫リランが越えて行った峠を眺めながら、リランを慕い、切なく恋歌を歌ったが、それが人々の口から口へと伝えられて、民謡「アリラン」が生まれたという。

「アリラン」は、わが人民の間で広く歌われるうちに「西道アリラン」「端川アリラン」など、各地それぞれの特徴を持つ「アリラン」が生まれた。

歌詞には、恋慕する夫との離別の悲しみ、夫を慕い再会を希求する思いなど若い男女の恋心を表出する形象を通して、搾取社会に対する勤労人民大衆の悲哀と恨み、幸せへの志向と念願が切々と込められている。

20世紀初の日本帝国主義の軍事占領下で、わが人民は波乱に満ちた悲惨な生活を強いられている悲憤慷慨の心情を「アリラン」の節に載せてうっ憤を晴らしたりした。

孫基禎が1936年、ドイツで行われた夏季オリンピック競技大会のマラソン競技で優勝したときもわが人民は民謡「アリラン」を歌った。

国を失った人民の悲しみと抵抗精神を反映した歌謡として広く歌われた民謡「アリラン」は今日、わが人民の幸福な生活を盛り込んだ歌謡として歌われ、管弦楽などで形象化された。

2002年4月に大マスゲームと芸術公演「アリラン」が創作されて毎年盛況裏に公演され、2007年にはギネス世界記録証書を授与された。

2014年、民謡「アリラン」は世界の優秀な無形文化遺産を人類共通の財産として享受し、保護、発展させるために設定された「人類の無形文化遺産代表的目録」に登録された。

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